地震が多い日本において、   「重心」が密接に関わっていることはご存知でしょうか?   この記事では、身近な重心について例を挙げてご紹介します。  

身近な「重心」

 【竹】  私たちの身近にどこにでもある竹。 一度は見たり触れたりしたことがあるのではないでしょうか。 その竹が「重心が低い」ってご存知ですか。 竹は、風に吹かれてもなかなか折れることはありません。   なぜなら、重心が下にあるからです。   また、昔からよく「大きな地震が発生したら、竹藪に逃げなさい」 と言われています。 竹藪では、竹の根っこが周りの土地を覆い、 地面をがっちりと保持しているため、地震には強いからです。 現在は地震後に津波の可能性もあり、必ずしも竹藪が安全とは言えませんが、 先人たちの竹に関する知識からも「竹の頑丈さ」がお分かりだと思います。    【船】  船はあの不安定な波の上でも、中々転覆することはありません。 時には強い風やうねり、激しい波がおそってきます。 船はどの様にバランスを取っているのでしょうか。 転覆しない理由の一つに、「船の重心」が挙げられます。 イラストで見ても分かるように、 重心が高いと波などの傾く力に押され、転覆してしまいます。 一方で、重心が低いと、船が傾いても船自体の起き上がる力が働き、 体制が元に戻るので転覆しません。 「重心」が船のバランスの維持に大きな役割を果たしているのです。      【五重塔】  法隆寺五重塔は、607年に建てられた歴史を誇る建造物です。 五重塔は今までこの地震大国である日本でも地震によって倒れたことはないと言われ、 構造自体も注目されています。 五重塔の構造は写真を見て分かるように、 塔の上部になるにつれ細く造られています。 五重目の軸部が初層の半分の大きさになる等の各層の大きさに変化がある造りが、 五重塔の外観の優美さを出しているのです。 また、五重塔は中心にある「心柱(しんばしら)」と独立した5つの層が下から積み重ねられた造りとなっており、 各層の大きな屋根は、頭頂部のみで心柱に接する構造となっています。 また、五重塔を一番下で支えているものが、「粘土土」です。 土部分に粘土を混ぜているため、建物が傾いても土が離れず支えることが出来ます。 「心柱」が振り子のような役割をし、 重心が低くなり、土台である「粘土土」が揺れる五重塔を支えることで、 地震などで地面が揺れた際に、バランスを取っています。      【肩車】  「小さいころ肩車をしてもらった」 「組体操の時に肩車をした」 という方も多いのではないでしょうか。 肩車をしたときに、バランスを崩して ぐらっと揺れたということもあったと思います。 なぜバランスが不安定になったかと言いますと、 肩車をすると人一人分の重さが自分の腰に加わってしまうことになるため、 重心が不安定になったからです。 土台の上にある程度の重さが掛かってしまいますと、 バランスが取れず不安定になり、ちょっとした動作でも大きく揺れてしまいます。 人間の体も、バランスを取る為には「重心」が大切であることが分かります。    【スポーツ】  広島カープの西川選手も、重心に注目したプレーをされています。 2018年のシーズン序盤、 西川選手は大不振に陥ってしまい、5月に二軍に降格となってしまいました。 しかし、西川選手はそこで諦めず、思い切ってフォームを修正しました。 今までは、左足(軸足)に重心を残し、振り出す形でしたが、 左足から右足、左足へと重心をリズミカルに移動させながら、振り出すように修正をしました。 その結果、再昇格後は打率を3割台に乗せるなど、本来の強さを超えより強くなりました。 スポーツにおいても、「重心」が選手のプレーに大きな影響を与えていることが 分かります。     何個か例を挙げてみるました。 どの分野から見ても「重心の低さ」が、 どれほど安定感をもたらすかご理解いただけたと思います。   お住まいの耐震性を考えた時にも、重要なポイントとして「重心」が挙げられます。 お住まいの重心については、 こちらの記事に詳しく取り上げておりますので、 ご参照いただければ幸いです。   詳しくは →こちら